【12/13】カフェにおける「SDGs」を考えてみる
SDGs。えすでぃーじーず。
「持続可能な開発目標」を意味するこの言葉を、昨今ビジネスの現場で聞かない日はない、と言っても過言ではない。
言葉自体に耳馴染みがない人も、街を歩くビジネスマンがスーツの襟元に、カラフルなドーナツみたいなバッジを付けている姿を見たことならあるのではないだろうか。
今回はそんな流行りに便乗して、「カフェの持続可能な目標」というテーマついて、ちょっとだけ考えてみようと思う。
僕は元々カフェという空間が好きではあったが、このA Day in the Cafeというメディアを運営し始めてからは、特に多くのお店を訪れている。
エリアも札幌に留まらず、東京や大阪、名古屋などの大都市圏、さらには地方都市でも色々なお店に出向き、気づけばその数は今年だけで200店舗を数えるまでに。
これだけの数を訪れてみた今、「同じ店は2つとない」というある意味で当たり前のことを、強く思う。
全てのお店がオンリーワンで、そこにはオーナーや店員さんそれぞれの”想い”がこれでもか!というほど込められている。
その”想い”が目に見える形となって表れた空間に身を置き、”想い”が込められた商品に触れるほどに、そのお店のことが、そして「カフェ」という空間のことがさらに好きになっていく感覚を得ることができた。
僕がカフェから受け取っているものは、多分自分で思っているよりもはるかに大きく、尊い。
この札幌という街には、末永く幸せに店を続けて欲しいと心から願いたくなるカフェが多すぎて困る。
自分が落とせるお金は限られているから、同じ志を持った人に知らせて良い循環を作っていかねば。— ほりけん@札幌カフェメディア (@horicafe12) September 24, 2018
その恩返しの一つとして始めたのが、「札幌のカフェとあなたをつなぐメディア」 A Day in the Cafeだったりする。
客商売であるカフェは、基本的には多くのお客さんに来てもらって、利益を上げなければ存続することができない。
僕がどれだけ好きなお店だったとしても、僕一人が落とせるお金には限界がある。
いくら「好きだ!」と言っても、それだけではお店は続けられない。
だから、より多くの人にお店のことを知ってもらい、「行ってみたい!」と思ってもらうきっかけを作る。
そのために、このメディアを運営している。
ここからが「カフェの持続可能な目標」の話。
メディアとしてどんな情報を発信すれば、持続的に多くの人がカフェへ足を運んでくれるだろう?
最近「これじゃないかな?」と思う答えが感覚的に一つ見えてきていて、それは「普遍的」というキーワードで表すと、一番ニュアンスが伝わりやすいと思う。
すべてのものに共通しているさま。
辞書の定義にはこう書かれているが、僕はこの言葉に「どの時代にも共通している」という意味を見出している。
過去から現在へと脈々と受け継がれてきて、そしてこれから先の未来へと続いていくもの。
時流を読んで表面的なアジャストはしたとしても、根本的には今までも、これからも変わらないもの。
それは多分、居心地の良い空間であったり、カフェという場所で過ごす時間であったり、日常を彩る飲み物としてのコーヒーであったりするのだろう。
これこそが、僕の手掛けるべき情報の領域なんじゃないかな、と思っている。
僕がとあるカフェに行き、窓側のカウンター席に腰掛けると、小さなライブラリの中から必ず『さっぽろ喫茶店さんぽ』という本を手に取る。
この本が刊行されたのは、2001年。今から18年も前のことだ。
その中の1ページに「ロケーションと雰囲気づくりについて」というコラムがあるのだが、その締めの一文が非常に興味深く、僕の取り組みに確信を持たせてくれるきっかけにもなったので、最後に紹介したい。
それに、やはり経営方針がポイントになる。時代の流行ばかりに目をやると、それが廃れたときには店の存続もできない。
大事なことは、干支が1周半もする昔から、何一つ変わっていない。
それは多分、その前からずっとそうだったのだろうし、これから先もそうなんだと思う。
「札幌のカフェとあなたをつなぐメディア」として、これからも微力ながらその部分に関わっていけたら嬉しい。
(この記事はSapporo Cafe Advent calendar 2019に参加しています)
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