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【1周年記念コラム #1】便利な時代だからこそ

それにしても、便利な時代になったものだなぁとしみじみ思う。

 

十数年前、僕が子どもの頃は飲食店のことを調べるにも、紙媒体として刊行された雑誌や「カフェ本」的なムック本が主流で、それに加えてリアルなつながりでの口コミと、まだ精度の低かったインターネット検索くらいしかなかったはず。

(そもそも情報を掲載しているインターネット媒体も少なかったし)

それが今やインターネット・スマートフォンが普及し、情報探しの選択肢として「グルメ口コミサイト」の利用が浸透、最近では各種SNSでも多くの情報が飛び交う。

 

探そうと思えば、いくらでも情報が探せる時代。

それは、自分の趣向に合ったお店を探し、効率良く幸せになれる時代でもある。

 

 

口コミサイトやSNSが発達すると、これまで情報を”受け取る”ことしかできなかった一般の消費者が、同時にインターネット上で広く”発信する”という行動を選択できるようになった。

それによって生まれたのが、「ユーザーの口コミ」と「評価」だ。

 

この2つのツールは、基本的には性善説的に、良い働きをするものとして使われる”予定”だったのだと思う。

しかし、口コミと評価をする/見るという行為が一般化し、それらを信じる人が増えるにつれて、色々な歪みが生まれ始めていると僕は感じている。

 

【関連リンク】食べログ、「年会費を払うと評価が上がる」疑惑 運営元は否定 (IT media NEWS)

 

(「食べログ3.8問題」に触れたいわけではないので引用に留めておくが、)これなどは顕著な例だろう。

 

かつては近所の井戸端会議で「あのお店、ああだったわよ…」という悪評を立てられたとて、良くも悪くも影響範囲は少なかった。

しかしこのご時世では、些細な1つのインターネットへの書き込みが、お店の存亡にさえ関わるような大きな反響を生み出すこともある。

 

 

じゃあ、どうしたらいいか?

僕は、情報の受け手側が「口コミサイトやSNSを信じすぎないこと」「今までより一層、自分で感じたことを大事にすること」だと思う。

 

発信側が、ではない。

受け手側が、である。

 

インターネットに口コミを投稿しているのも、あくまで一個人に過ぎない。

一人ひとり感じ方や趣味趣向は違うのだから、自分に合わないことだって十分にある。

大切なのは、自分の価値判断基準をそこに丸投げしてしまわないことだ。

 

日常生活の中で、

 

「でもここ、食べログの評価3.0だから…」

「有名なあの人(レビュアー、SNSユーザー)がこう言ってた」

 

というような会話を聞くと、僕はとても残念な気持ちになる。

 

自分で実際にお店に足を運んで、その感想と同じならそれでいい。

でも、必ずしもそうなるとは限らない。

 

飲食店に限らずだが、自分で感じたことが全てだ。

他人の評価に流されて、自分が掴めるはずだった幸せを取り逃がしていたら、それ以上にもったいないことはない。

こんな便利な時代だからこそ、自分で感じたことを大事にしたい。

 

 

それでも「第三者の意見がないと不安だ……」という人には、”こんな時代だからこそ”を逆手に取った口コミサイトやSNSの使い方をおすすめしたい。

「自分と感性や好みが似ている人を探して、その人の口コミやレビューを自分の基準に重ね合わせること」である。

 

「この人が紹介しているところ、いつも自分も好きだ!」

 

と思える人が見つかったら、しめたもの。

お店探しの強い味方になってくれる。

 

A Day in the Cafe 札幌カフェ

 

ちなみに、A Day in the Cafeが目指しているのも、この立ち位置。

 

「次はどこのカフェに行こうかな?」とお店探しをするときに、まずA Day in the Cafeを覗いてみる。

一人でも多くの人にとってのそんな存在になることができたら……これ以上の喜びはない。

 

A Day in the Cafeには、僕が自信を持っておすすめできるお店だけしか載せていないので、どんどん足を運んでもらえたら、と思う。

 

-A Day in the Cafe 1周年記念コラム-

 

-A Day in the Cafe SNS-

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