【札幌カフェ】RITARU COFFEE(リタルコーヒー)…利他の心が創り出す優しさ、温かさ、そして幸せ
すーっと一本、芯の通った理念がある組織は強い。
それは、カフェでも同じだ。
提供するコーヒーやケーキなどの商品、接客、空間づくり……
どれにおいても、明確な理念があれば店に関わる皆が同じ方角を向き、理念を達成するために「価値」に磨きをかける。
カフェで目にし、触れる一つひとつの要素は、理念を実現するための手段(要素)である。僕らはカフェの価値を語るとき、得てして目に見えるそれらの部分のことを語りたがるが、本当に惚れているのはその先にある理念だ。
「利他の心」
その店は、訪れるお客さんのために、こんな言葉で自分たちの理念を言い表した。
宮の森エリアで開店11年目。年輪を重ねるように、円熟味を増すRITARU COFFEE
人生の唯一の意義は、人のために生きること、と一杯のコーヒー。
メニューブックに記されたこの一文に心を躍らせるところから、僕たちのRITARU COFFEEでの素晴らしい経験が始まる。
“RITARU”という店名は、「利他」という言葉をベースにした造語である。
利他。自分のことよりも、他人の幸福を願うこと。
言うは易く行うは難し。しかし、自分のために振る舞うよりも、他人の幸せの実現に寄与した方が、最終的にはもっと大きな幸福を自分も手にすることができる。
円山にほど近い、この宮の森の地で歩んできた10年間のRITARU COFFEEの歴史は、この地道な積み重ねだったのではないか、と思う。
1年に1本ずつ、ゆっくりと刻まれる年輪が、やがて人を魅了する大樹となるように。
リタルロール…年輪は切り株となったとき、その美しい姿を表す
RITARU COFFEEの一番人気スイーツは、コーポレートアイデンティティの年輪を模した「リタルロール」。
しっとり舌触りの良い生地に、なめらかなクリームがサンドされ、優しく、しかし存在感のある食感のロールケーキだ。
一切れ、また一切れ。
木を切り出すようにフォークで切って、口に運ぶ。
そのそばに、しっかりと深く焙煎されたコーヒーがあるのが嬉しい。
ブラックコーヒーが苦手なら、カフェオレをおすすめしたい。
北海道・山中牧場の牛乳は、まるで生クリームのような濃厚さで、これまでに飲んだことのあるカフェオレの概念を覆すような、そんな衝撃を受ける。
早起きする、豊かなライフスタイルを応援するモーニングサービス
午前11時までの来店に限り、ドリンク1杯につきハーフトーストとゆで卵をサービスで付けてくれる「モーニングサービス」も、また利他の一つの形かもしれない。
札幌の有名店・おかめやのふわふわもちもちの食パンをさっと焼いて、バターを塗ったトースト。
それにコーヒーがあるだけで、素敵な一日が約束されるような気さえする。
◇
一つひとつの商品、スタッフさんのおもてなし、リニューアルで席数も増え、より居心地の良さが増した空間。
「利他の心」が創り上げるこのお店は、皆に優しく温かい。
RITARU COFFEEでもらった幸せを力に、自分が誰かの幸せのために頑張って、その幸せがまだ違う誰かの幸せの原動力になる。
そんなサイクルが出来たら、素敵だなと思う。
利他の心で。
【Shop info】
◇住所:札幌市中央区北3条西26丁目3-8
◇最寄り駅:札幌市営地下鉄東西線 西28丁目駅
◇駐車場:あり(6台)
◇営業時間:8:30-20:30
◇Instagram:@ritarucoffee
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