【手稲カフェ】Thumbs up COFFEE STAND＝札幌コーヒーのニューウェーブ

コーヒーを持ち歩く。

それは、四季を感じながら”生きる”ということ。

紙製のカップにかぶせたプラスチックのフタ、その隙間から溢れる淹れたてのコーヒーの良い香り。

カップを握りしめた手に伝わる温もりは、この北国の冬を生きる僕らに安心感を与えてくれる。

うだるような暑い季節には、氷をたっぷり入れたクリアカップに、爽やかな味わいのコーヒーを注ぐのが良い。

ピンと伸びたストローで一気に喉の奥まで吸い上げれば、駆け抜ける清涼感により強く夏を感じられるだろう。

コーヒーは日常の中にあって、季節ごとにその表情を変えている。

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この札幌の街に、そんな役割を大いに期待したくなる店が出来たのは、2018年12月5日のこと。

澄んだ空か、あるいは波のない穏やかな海のようなブルーを貴重としたその店の名は「Thumbs up COFFEE STAND」

まずは今の季節、雪と寒さの中で楽しんでおきたい魅力をご紹介しよう。

国道5号線沿い、札幌と海の見える町との境目で放つ存在感

国道5号線を、車で小樽方面へ。

あと数分で札幌市を出て、海の見える町・銭函に入るというあたり。水色の建物と白の看板が見えたら、そこがThumbs up COFFEE STANDだ。

この手稲の地で20年間、営業を続いてきた老舗「Cafeさくら」の跡地である。

年季の入ったシルバーのフレームにはめ込まれたガラスは、透明な中に冬の寒さを写し込んでいるようで、ドアを開ける前につい見とれてしまう。

煌々と燃えるストーブ、その上には飾り気のないステンレスのやかん。

これこそが北国の冬のリアルである。情緒たっぷりだ。

オーダーは小洒落たカウンターで。

本日のコーヒーは「海あがり」、名前はちょっと夏っぽい。どんな味がするのだろう。

僕はいつものように、ホットのカフェラテを注文した。

ラテを作ってもらっている間、店内を見学。

結露した窓はやっぱり冬の良い味を出しているのだけれど、白い床、木目調のインテリア、そしてところどころに配されたサボテンは、夏に輝くポテンシャルを大いに秘めている。

暑くなったらまたここへ来て、アイスコーヒーを飲むのが楽しみだ。

この街に産声を上げたコーヒースタンド。

美しい季節の一つひとつを楽しむためのパートナーとしていつもそばに居てくれたら、こんなに嬉しいことはない。

【Shop info】

◇住所：札幌市手稲区稲穂3条6-11-1

◇最寄り駅：JR函館本線 星置駅

◇駐車場：あり

◇営業時間：7:00-19:00

◇定休日：水曜

◇Instagram：@thumbsup1123